【特集】「日本酒講座」参加レポート | 富士山エリアの総合ガイド - フジヤマNAVI

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大人のこだわり講座vol.2 「日本酒講座」参加レポート

3月9日(土)、山中湖のホテルマウント富士で「大人のこだわり講座vol.2 日本酒講座」が開催された。
講師は“甲斐の開運”で有名な蔵元「井出醸造店」の21代当主、井出與五右衞門さん。

テーブルには、今朝瓶詰めされたばかりの「甲斐の開運 にごり酒 活性」をはじめとした5アイテムがテイスティング用に用意された。

なお、昨年12月に仕込みの真っ最中の酒蔵を訪れたときの取材記はこちら

日本酒講座写真

この日の予報は快晴だったにもかかわらず、山中湖畔から見る富士山の輪郭がぼやけている。花粉?黄砂?煙霧?PM2.5?一体何の影響なのか判然としないが、春の富士山の姿が今後常時こんな風になってしまわないか心配である。気を取り直して、山中湖を一望するホテルマウント富士に到着し、早速、イベント会場のバンケットホールへ。

富士山には川がない

早速、「大人のこだわり講座」がスタート。まずは井出社長から日本酒そのものについてのご説明をいただいた。
日本三大酒処といえば、兵庫の灘、京都の伏見、広島の西条。それぞれの酒処に共通しているのは、六甲山系の「宮水」、かつて「伏水」とも書かれた桃山丘陵の伏流水、そして龍王山の伏流水と、良質な水を入手することができるという点。日本酒の原料は「米」と「水」だが、鮮度を保ったまま運ぶことの労力を考えると、米どころより水が良いところを選ぶほうが合理的であったのだろうとのこと。では富士山はどうか。実は日本一の山である富士山には、山腹を伝う川がない。山頂に降り積もった雪解け水が粒子状の地表に吸い込まれてしまうからである。それが地下の伏流水となり、富士五湖や忍野八海、柿田川湧水や白糸の滝など、富士山周辺のいろいろなところへ流れ込んでいる。そして意外なことに、井出醸造店で酒造りに使う水はすべて水道水である。驚くことに、この辺りの地域の水道の蛇口から出る水は、その富士山の伏流水だという。まさに、富士山という天然の水がめの恩恵を受けているというわけだ。

日本酒の写真
井出與五右衞門さんの写真
河口湖の写真

寒仕込み

日本酒は「寒仕込み」といい、10月後半~3月くらいまでの間に仕込みが行われる。寒の時期は雑菌が繁殖しにくく、また醗酵がゆっくり進むことで質の良い酒を造ることができるからである。

そして酒蔵の仕込み作業は、一般的に「杜氏」と呼ばれる酒造りのプロである職人集団が行う。杜氏集団とは、夏場は自分の村で農業を営み、秋に刈り入れが終わると、村の者と酒造りチームを組織して蔵元で作業をする。井出醸造店でも代々、岩手から杜氏を呼び仕込みを行なっていたが、最近では蔵人が自ら杜氏となり作業にあたっているそうだ。

日本酒のテイスティング写真

テイスティングタイトル

さて、今回は5種類の日本酒が用意された。いろいろな種類を一度に飲み比べできる貴重な体験とあって会場は大盛り上がり。

ところで食中酒としてのお酒を考えたとき、ビールで5%程度、ワインで12~14%程度なのに比べ、日本酒は15%程度と少し高め。そのため、調子に乗って多量に飲むと深酔いしてしまいがち。そこで日本酒造組合から提唱されているのが、ウイスキーの「チェイサー」のように日本酒と別に水を用意して、ときどき飲むというスタイルで、「和らぎ水」と呼ぶそうだ。和らぎ水自体に特に決まりはないようだが、その酒の仕込み水を選ぶというのも面白そうだ。

しぼりたて生原酒

しぼりたて生原酒

これまで蔵人が味見のために口にしていた搾り立ての状態の生原酒を瓶詰め。力強くフルーティーな味わい。アルコールは高めの19%。

吟生 無濾過

吟生 無濾過

無濾過ならではの搾り立ての味わい、フルーティーな吟醸香。先の「しぼりたて生原酒」に比べると若干落ち着きがあり、バランスが取れている印象。

純生 無濾過

純生 無濾過

無濾過、火入れ殺菌なしのフレッシュな香りと純米酒らしいふくよかさを合わせ持つ。

純米酒

純米酒

地元の酒米を使用し、淡麗辛口ですっきりした飲み口。熟成のときをまって蔵出しされた芳醇な味わいは食中酒として広く合わせやすそう。

活性にごり酒

活性にごり酒

加熱していないため酵母が元気なままで、ビン内で炭酸ガスが発生している。暴発しないよう、蓋には小さな穴があり、ガスが抜ける仕組みになっている。爽快感のある辛口で、食中でも合わせやすい。

最後に

井出社長の小気味いい語り口と分かりやすい説明は興味深く、質疑応答も活発化。こうして蔵元さんと生で接することができるのは、なんといってもこの「大人のこだわり講座」の魅力だろう。あっという間の1時間半の講義であった。

富士蔵カレーのパッケージ
富士蔵カレー
講義写真

新たに発売した「甲斐の開運 富士蔵カレー」を味見。大吟醸の酒粕を入れることで、まろ
やかなコクと香りが出ている。アルコールは入っていないのでお子様でも安心。

井出醸造店
住  所 : 〒401-0301 山梨県南都留郡富士河口湖町船津3837

(船津本町通り商店街)
電話番号 : 0555-72-0006
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井出醸造店外観 井出醸造店写真
ホテルマウント富士
住  所 : 〒401-0501 山梨県南都留郡山中湖村山中1360-83
電話番号 : 0555-62-2111
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ホテルマウント富士外観 ホテルマウント富士写真