始点「吉原駅」から望む美しい富士とレトロな雰囲気の漂う駅舎

「紙のまち」富士市らしく、切符は紙製の硬券。
どこか懐かしさを感じます。
JR線との接続駅でもある岳南電車の吉原駅は、反対口に廻ると、駅舎の階段が左右に裾野を広げており、山のような形に見えるもの特徴。
10駅すべてのホームに「富士山ビュースポット」の表示があります。
また、映画・ドラマ・CMなど、数々のロケ地を巡る楽しみ方も。
まっすぐ伸びる線路上の車両を撮影できるスポット

吉原駅とジヤトコ前駅の間にある公設市場の踏切の近くでは、まっすぐ伸びる線路上を向ってくる車両と、正面に美しくそびえ立つ富士山の景色を撮影することができます。
晴れている日は、吉原駅から線路沿いを5分ほど歩いて、撮影スポットを目指してみましょう。
歴史の深さを感じる「吉原本町駅」のレール柱

古くなって撤去したレールを柱に生まれ変わらせた「レール柱(ちゅう)」。
刻まれた年号から歴史の深さを感じ取れます。
柱の他に、踏切などにも使い古したレールが再利用されているそうです。
レトロな街並みの地元グルメはヤミツキになりそう

富士市のレトロな街並みをお散歩しながら頬張る、食べ歩きスタイルも魅力的。
駅すぐの吉原商店街では、地元B級グルメ「つけナポリタン」も食べられます。
ランチにどうぞ。
また、国産大豆100%使用の「金沢豆腐店」では、ご当地グルメ「スイーツがんも(170円)」を販売。
名前の通り甘口なのが特徴で、1日に300個程売れるそうです。
これをサンドイッチ感覚でパンに挟んだ「富士がんもいっち(450円)」は、当店のオリジナル商品。
特製ソースとからしマヨネーズがいいアクセントとなり、多くの方がヤミツキになることでしょう。
「比奈駅」から徒歩10分のマニアも唸る?!鉄道グッズ店

昭和3年生の機関車が語源となった「フジドリームスタジオ501」。
室内は5人でいっぱいになるくらいの広さですが、鉄道グッズや店主作の模型がところ狭しと並んでいます。
富士市の紙を使ったキットを組み立てて作った、工場や駅舎は実に見事です。
精巧な作りに思わず見とれてしまうかも。
昔活躍した機関車が側線に置かれた「岳南富士岡駅」の車庫

岳南鉄道の車庫があり、ここで点検・整備が行われます。
まさに「岳鉄の心臓部」と言える車庫は、外からも見ることができます。
昔活躍した機関車が側線に置かれ、様々な形で活用されていますが、ファンにとっては博物館のように思えるでしょう。
「日本夜景遺産」認定。素朴であたたかみのある「鉄道夜景」

2014年秋、岳南電車は一般社団法人夜景観光コンベンション・ビューローが制定した「日本夜景遺産」に認定されました。
鉄道本体の認定は、日本初の事例。
素朴であたたかみのある岳南電車の「鉄道夜景」をお楽しみいただけます。
始まりは吉原駅〜ジャトコ前駅「港の灯り」エリア

夜空に輝く月を背に発車ベルを響かせ、片道9.2kmの旅がここから始まります。
密やかに灯る吉原駅の跨線橋は、レトロな雰囲気を醸し出します。
暗闇の中に停車する電車は、まるで浮いているかのようです。
JR吉原駅南口から徒歩1分の津波避難タワーから見える埠頭夜景も魅力的。
ジャトコ駅前〜本吉原駅「街の灯り」エリア

日中は賑わう商店街も、日が落ちればひっそりと静かな雰囲気に。
車内は小さい予備灯がともされ、昭和の面影を残す家々や製紙工場の建物が窓の向こうにポツンと浮かんでは消える情景は、ここでしか体験できないでしょう。
※車内消灯は実施日限定のイベントです。通常運転時は安全性の確保のため消灯しておりませんので、ご了承ください。
本吉原駅〜岳南富士岡駅「工場の灯り」エリア

岳南原田駅では、夜も眠らない工場をバックに走り抜ける車両の姿を見られます。
暗い空に煙が立ち上がる光景は、工場地帯ならでは。なんとも勇ましく感じられます。