美しい山中湖に佇むハウスギャラリー

陽の光が反射して湖面がきらきらと輝く山中湖畔を走り、途中で南側の小道を入って山側へ上がっていきます。
800mほど進んだところで看板に従って右折すると、周囲の緑に溶け込んだ白い壁のコロニアルスタイルの家が見えてきます。
ここは写真家の冨塚晴夫氏が1997年にオープンした「山中湖写真ギャラリー」になります。

温もりのある空間でいただく素朴で優しいケーキ

ドアを開けると、冨塚氏がアメリカ時代に撮影したハリウッドの著名人たちの写真が出迎えてくれます。
そして奥のメインスペースへ入ると、重厚で美しいアンティークのテーブルや暖炉が置かれた温かみのある空間には、富士山や山中湖の写真が常時約50点飾られています。
「富士山、特に山中湖を訪れるお客様の中には、自然を満喫したいというニーズが強くあり、作品を観てもらうことで、その空気を感じ取ったり、実際に自然の中を歩いてみたいと思ってもらえれば」と冨塚氏は語っています。
作品は"富士山そのもの"にフォーカスしたものばかりではなく、むしろ、富士山を背景にした山中湖の風景であったり、貴重な自然現象の光景であったりといったものが中心です。
そして中には、富士山が写っていないものもあるのです。
しかし紛れもなく、「富士山」という大自然によって生み出された美しい風景の数々なのです。
鑑賞後、こうしてソファに腰掛け、コーヒーとともに奥様の裕子さんによるホームメイドのケーキをいただいていると、まるで知人の家に招待されているような、不思議で心地よい感覚に包まれます。
そのときどきの旬のフルーツ等を使用したケーキは、素朴でありながらもしっとりした生地と満足感のあるボリューム。
ここへ訪れれば、ゆっくり寛いで充実した時間を過ごすことができるし、季節の風景を写した写真からは、旅の行き先のヒントを得られるかもしれませんよ。
有名画家が描く富士山が観れる「フジヤマミュージアム」


中央道河口湖ICからすぐというアクセス至便の「フジヤマミュージアム」は2003年にオープンしました。
古来より富士山は多くの芸術家たちによって表現の対象となってきたのです。
その優美なシルエットや変化に富んだ表情は、画家たちの創作意欲を大いに刺激してきました。
ここでは、横山大観や東山魁夷といった近現代の画家たちが独自の視点で捉えた富士山の絵画を常時約70点展示しているのです。
数ある作品の中からあなたのお気に入りの「富士山」を見つけて



真っ白な外壁と割肌の風合いの石で構成された、すっきりした外観。
中へ入ると、明るく広々としたアトリウムが印象的で、展示室はその周りを巡るようにスロープ状に伸びています。
ところで絵画鑑賞というと、画家の歴史的背景や技法などを知っていないと楽しめない、難しいものという意識をもっている人もいるかもしれません。
「ただ一つの富士山がこんなにも多くの表情を持つ山であること、また絵の世界においては「描き手の数だけ富士がある」という点を鑑賞のポイントにすると良いですよ。」とアドバイスしてくれたのは、学芸員の河野さんです。
「富士山」というテーマは、日本人なら誰もが多かれ少なかれ自分のイメージを持っているし、馴染みやすいですよね。
これだけの富士山を描いた作品の中から、共感できるものを探すのも面白いし、自らが持っているイメージと照らして、その違いを見つけるのも楽しいでしょう。
カフェはエントランスホールのアトリウム内に設けられ、室内でありながらオープンカフェのような開放感がありますよ。
旬のフルーツやそのときどきのテーマ展に合わせたオリジナルスイーツを提供してくれます。
前述のアクセスの良さに加えて富士急ハイランドのフリーパス購入者やオフィシャルホテルの宿泊者は入場無料なので、様々な場面でプランに組み込みやすいのではないでしょうか(なおカフェだけの利用は入場料不要)。